相場アノマリーとして9月,10月は株安&円高になりやすいというのがあるが、果たして他の月と比較した場合にどの程度その傾向が強いのか?
今回は stooq から取得した1990年以降の過去30年強の月足データから分析してみたので、その結果についてグラフ等を交えながらご紹介
結論を先に述べると
- 株に関しては9月はやはり過去の傾向として下落基調が強い為、買いで入るのはリスク大?(なるべく避けたい)
- 為替(ドル円)に関してはどちらかといえば円高傾向ではあるものの、株に比べると全然マシでそんなに気にする必要はなさそう
という感じ
月別 平均 上昇・下落率
以下は各月別 始値に対する終値の上昇・下落率(平均値)のグラフ
米株 NYダウ

9月 -0.7%(ワースト2位)
日本株 日経225

9月 -0.85%(ワースト2位)
為替 ドル円

9月 -0.11%(ワースト7位)
株、為替(ドル円)のどちらも、月間上昇or下落率の平均値でマイナスになっており、買い持ちするには若干分が悪い月とはいえそうだが、いずれも8月よりはマシという結果
各年9月の上昇・下落率(%)のグラフ & プラス・マイナス月別で集計した 平均上昇率&下落率 TOP3
米株 NYダウ 年別 各年の9月データ
年別 9月の上昇・下落率(%)の グラフ(終値)

年別 9月の最大上昇&下落率(%)の グラフ(月間 最高値 & 最安値時)

月間でプラスだった月 限定
- 月数: 15/32 (46.9%)
- 平均 上昇率: 3.03%
- 上昇率TOP3
- +7.71% 2010年
- +4.73% 2013年
- +4.02% 1991年
月間でマイナスだった月 限定
- 月数: 17/32 (53.1%)
- 平均 下落率: -3.99%
- 下落率TOP3
- -12.3% 2002年
- -11.1% 2001年
- -6.2% 1990年
日本株 日経225 各年の9月データ
年別 9月の上昇・下落率(%)の グラフ(終値)

年別 9月の最大上昇&下落率(%)の グラフ(月間 最高値 & 最安値時)

月間でプラスだった月 限定
- 月数: 15/32 (46.9%)
- 平均 上昇率: 4.21%
- 上昇率TOP3
- +8.58% 2005年
- +7.57% 2013年
- +7.10% 1991年
月間でマイナスだった月 限定
- 月数: 17/32 (53.1%)
- 平均 下落率: -5.31%
- 下落率TOP3
- -19.3% 1990年
- -12.9% 2008年
- -8.9% 2001年
為替 ドル円 各年の9月データ
年別 9月の上昇・下落率(%)の グラフ(終値)

年別 9月の最大上昇&下落率(%)の グラフ(月間 最高値 & 最安値時)

月間でプラスだった月 限定
- 月数: 15/32 (46.9%)
- 平均 上昇率: 1.80%
- 上昇率TOP3
- +5.21% 2014年
- +2.69% 2002年
- +2.57% 2005年
月間でマイナスだった月 限定
- 月数: 17/32 (53.1%)
- 平均 下落率: -1.79%
- 下落率TOP3
- -4.54% 2003年
- -3.67% 1990年
- -3.51% 2009年
個人的 考察ポイント
- 株も為替も月間(終値)ベースで上昇だったのは 15/32(46.9%)と勝率に関してはどちらも同じ
- 上昇月,下落月それぞれの平均値は、株は下落率が約1%上昇率を上回っているが、為替(ドル円)の方はほぼプラマイゼロ
さいごに
今回行った分析結果をまとめると
やはり『9月は株安・円高になりやすい』という傾向は見れ取れるが、為替(ドル円)は株に比べるとその傾向はかなり弱め
特に2010年以降は(全体的に円安傾向ということもあるが)9月であってもどちらかといえばドル高・円安傾向なので、上昇トレンドと判断すれば特に気にすることなく素直に買いポジションを取りに行くべき!
と、個人的には判断した。
もちろん、株暴落 ➡️ リスクオフでドル以上に円が急騰なんていう展開も全然あり得るので、当然ながら事前にストップを決めて、ポジションを持つ前に想定損失額を把握したうえでトレードするよう心がけましょう