個人的に国内MT4口座の中ではイチオシの外為ファイネスト MT4 ZEROで、カコテンAUDJPY, EURAUDを含め現在計4つのEAを動かしているわけだが、一本勝ち USDJPYと、Beatrice-ADX01 EURUSDのトレード結果で少し気になる点が浮かび上がってきた
その少し気になる点とは、逆指値(SL)決済時の滑り幅とBeatrice-ADX01におけるエントリータイミングのズレ(遅れ)の2点である
今回は1点目の逆指値(SL)決済時の滑り幅についての詳細と、個人的に現在検討中の対策案について取り上げてみようと思う
先に結論から述べると
1トレード毎の平均値幅(期待値)が小さいEA 一本勝ち USDJPYにおいて、滑り幅はわずかでもパフォーマンスに与える影響はかなり大きい。よって、逆指値(SL)決済時の滑りが発生しにくいOANDA プロコース or Titan FXへのブローカー変更を検討した結果、とりあえずTitan FX Blade口座へ移行し、OANDA プロコースと比べて運用パフォーマンスにどの程度の違い生じるのか検証してみることにした
目次
EA 一本勝ち USDJPYにおける逆指値(SL)決済時の滑り幅 Pips
外為ファイネストでEA 一本勝ちのリアル運用を開始したのは9/10〜と、まだ運用を開始してから間もない為サンプルは非常に少ないのだが、これまで当EAによるトレードで逆指値(SL)決済となったポジションの平均スベり幅 Pipsを計算してみた
EA 一本勝ち USDJPY これまでの決済ポジション履歴とすべり幅 Pips
9/10〜リアル運用を開始した一本勝ち USDJPYだが、11/1までに逆指値(SL)にて決済となったポジションは↑赤線で囲った7件(FOMCや米雇用統計前などは停止)
これら7回のうち1回は0.1Pipsの有利約定となっているが、トータルでは-2.7Pipsの滑りが発生しており、1回あたり平均滑り幅は約-0.4 Pips
外為ファイネストはSTP方式のNDD(ノーディーリングデスク)業者ということもあり、この程度のスベり幅であれば許容範囲内だとは思う
実際これまで当口座ではスイングEA カコテンや手動売買なども行ってきたが、トレード頻度ならびにポジション量(設定Lot)が少ないこともあり1Pips以下のすべりに関してはほとんど気にすることもなかった
しかし、EA 一本勝ち USDJPYに関しては0.4Pips程度のわずかな滑り幅であっても運用結果に与える影響はかなり大きくなってしまう
EA 一本勝ち USDJPY の運用において滑りは天敵である理由
↑EA販売ページに掲載されているものと同期間(2005年1月〜2015年12月末まで)のバックテスト結果詳細
EA 一本勝ちはそれなりに高頻度で売買を行う勝率 約7割の高勝率EAであり、ドローダウンは控えめである反面1トレード毎の平均値幅(期待値)も、2Pips程度とかなり小さい
トレード1回あたりの期待値幅が2 Pips程しかないなのに、1トレード毎に平均で約0.4 Pipsの滑りが発生してしまうとなると期待収益は20%減となってしまう
またローリスク・ローリターン?気味な本EAの特質上、運用時のトレード数量(ロット数)は最低でも0.05Lot(5,000通貨)以上、できれば0.1Lot(1万通貨)以上でないと初期費用(EA購入費)を回収するだけで数年かかってしまう可能性が高く、正直割に合わない運用となってしまう
ちなみに、私は現在0.1Lotの設定で本EAを走らせているが、一本勝ち 運用者の中で0.1Lotというロット設定はかなり控えめな部類だと思う
しかし、0.1ロット(=1ポジション 1万通貨)であっても平均0.4Pips すべると1トレード毎40円のマイナスであり、年に200回のトレードが発生したとすると、年間での滑りによるマイナスは8,000円にもなってしまう
よって、すべり0というのはさすがに無理(高望み過ぎ)だろうが、できれば0.2Pips程度のすべりで抑えたいところだ
一本勝ち USDJPYと相性の良い(滑りの発生しにくい)ブローカーは?
ネットで検索してみたところ、EA 一本勝ち 運用者で外為ファイネストの逆指値(SL)決済時の滑りを嫌って他ブローカーに移ったという意見も見受けられた
また、そういった方の多くはOANDA プロコースや海外ブローカーのTitanFX、Axioryへ移行して運用しているらしい
実際にmyfxbookで検索してみたところ、OANDA プロコース、TitanFX Blade口座、外為ファイネストの3ブローカー(リアル口座)× EA 一本勝ちの運用実績データを見つけることができた(Axioryでのデータは発見できず)
OANDA JAPAN プロコース × EA 一本勝ち 逆指値決済 滑り幅(Myfxbookデータより集計)
myfxbookで確認できる上記3ブローカーのデータの内、OANDA プロコース× EA 一本勝ちのデータだけは履歴でSLも確認できるようになっている
↑キャプチャ画像を見るとわかるようにEA一本勝ちのトレードの大半はSL(逆指値)決済となっているが、外為ファイネストと比べてOANDAでは驚くほど滑り幅が発生していない
そこで確認可能な全データ(2017年2/6〜2018年10/29 決済分まで)で集計してみたところ
- 全236件中、逆指値(SL)決済となったポジションが192件(81.3%)
- 逆指値決済 192件の合計滑り幅はわずか -11.7 Pips(=1トレード平均 -0.06 Pips)
- 最大滑り幅は-3.2 Pipsで、-1Pipを超える滑り発生は3件のみ
割合的にも滑りなし(0Pip)が全体の75%、0.1Pipスベりが20.3%となっており、逆指値決済時の滑り幅は95%で0.1Pips以下という驚きの結果だった
「それってリアルじゃなくて本当はデモ口座のデータなんじゃないの?」
と思われるかもしれないが
↑のようにmyfxbookのページ上部にリアル(JPY)Oanda MT4と表示されており、検証済みにもチェックが入っているためリアル口座での運用データであることはまず間違いない
ちなみにmyfxbookのデータがデモ口座のものであれば↑のようにリアルではなくデモと表示される
またこのデータがOANDA プロコースの結果であることについては、データ公開者である やまむさん が運営されているブログの記事 一本勝ち〜EAの特徴と現在の設定・運用成績〜に記載されている
TitanFX Blade口座と外為ファイネストのmyfxbookデータを比較
前述のとおり、TitanFX Blade口座と外為ファイネストのmyfxbookデータに関しては、SL値の閲覧は不可となっているようで滑り幅について集計することはできなかった
こちらの運用者(データ公開主)の方もブログを運営されており、ブログ記事 【有料EA】一本勝ちを2年使ってみてによると、外為ファイネストもTitanFXのどちらもデフォルト(Aquarius)ではなく、Cancerモードでイベント時なども特に停止させることなく走らせているとのこと
myfxbookで確認できる履歴データは外為ファイネストが2017年4/24〜、TitanFXは2018年3/12〜となっているため、2018年3月12〜現時点(10/30)までの同期間におけるトレード結果を集計し比較してみた
TitanFX | 外為ファイネスト | |
---|---|---|
期間内取引回数 | 102 | 103 |
トータル損益 Pips | 316.9 | 196.4 |
最大ドローダウン Pips | 94.2 | 125.2 |
期待値 Pips /1トレード | 3.11 | 1.91 |
勝率 % | 69.4% | 54.4% |
勝ちトレード 平均 Pips | 9.73 | 10.94 |
負けトレード 平均 Pips | 11.50 | 8.86 |
勝ちトレード 最大 Pips | 69.3 | 69.3 |
負けトレード 最大 Pips | -54.1 | -54.7 |
勝ちトレード 件数 | 68 | 56 |
負けトレード 件数 | 30 | 47 |
引き分け +-0Pips | 4 | 0 |
総利益 Pips | 661.9 | 612.7 |
総損失 Pips | 345.0 | 416.3 |
PF | 1.92 | 1.47 |
リスク&リターン比 | 3.36 | 1.57 |
※全て金額ベースではなくPipsベースで集計(取引手数料、スワップ損益は含まない)
すると↑のように総トレード数はほぼ同一となっている(外為ファイネストが1件だけ多い)ものの、トータルPipsはTitanFXの方が120.5Pipsも上回っていた
TitanFX Blade口座の方は取引毎に1ロットあたり$3.5(往復0.72Pips分)のECN手数料が発生するが、この手数料分を差し引いても1トレード毎の平均値幅は0.48Pips 外為ファイネストを上回る計算となる
そもそもの期待値(平均獲得値幅)がわずか2Pips程度と小さいEA 一本勝ち USDJPYにおいて、この差はかなり大きい
当記事をここまで作成した時点で、私のEA 一本勝ち 運用口座は現状の外為ファイネストからOANDA プロ or TitanFX Bladeのどちらかへ移行することが確定した
残る問題はOANDA or Titan どちらのブローカーにするか?
IBサイト TariTali を利用すれば、手数料を実質0.6Pipsにすることも可能
少し脱線するが、IBサイトTariTali 経由で口座を開設しトレードを行えば、TitanFX Blade口座の場合 1ロットあたり$1.2のキャッシュバック(ドル円レート 110円時で0.13Pips分)が取引毎に発生する。よってこの場合、往復0.72Pips分のECN手数料を実質0.6Pips分に抑えることが可能となる
私も実際にEA InstaFX Relax (USDJPY)をIBサイトTariTali と紐づいたTitanFX Blade口座で走らせているが、トレード毎に7円のキャッシュバックが発生している(Myfxbookデータ )
↑のようにIBサイト TariTali ではマイページへログインすればトレード毎のキャッシュバック履歴が確認できる
0.05Lot単位のトレードで7円なので、(2018年9月〜10月時点では)0.1Lot(1万通貨)単位なら14円(=0.14Pips分)のキャッシュバックがトレード毎に発生している計算になる(※ドル円のレートにより変動する)
ちなみにTariTali で発生したキャッシュバックは1,500円を超えると出金が可能となるが、私はまだ1,500円に達していないため今のところ出金はまだ未経験。
実際にまだ出金を経験したことがないため、確実に出金できる(詐欺ではないよ)とは自信を持って言い切れないものの、銀行への振り込みを確認できたという報告記事を以前目にしたこともあるし、これだけ透明性の高いIBサイトなので個人的には「出金は本当できるのか?」という点について特に心配はしていない
おそらくあと半年、遅くとも1年以内には出金条件をクリアできると思うので、出金依頼→入金を確認したら証拠画像も載せて体験レポート記事として公開したいと思う
〜脱線(IBサイトについての紹介)はここまで〜
OANDA プロ vs TitanFX Blade EA 一本勝ちと相性の良いのはどっち?
OANDA プロ or TitanFX BladeのどちらがEA 一本勝ちと相性が良いか?先に結論から述べると、現段階で私個人的には「収益性だけで考えればおそらくOANDAだろうが、TitanFX Bladeも試してみる価値アリ」と判断した。
まず第一にTitanFXのmyfxbookデータはデフォルト(Aquarius)ではなく、Cancerモードで稼働させた結果であり、デフォルト設定のOANDA プロとはモードが異なるため、比較が難しい
一応、両モードのロジックは相関性が高くなってはいるものの、バックテスト結果ではCancerの方がデフォルトのAquariusよりも高頻度でトレードを行う仕様であることが分かっている
それでも、2018年3月12〜現在(10/30)までの同期間で結果を集計し比較してみた結果が以下↓
OANDAプロ | TitanFX | |
---|---|---|
期間内取引回数 | 75 | 102 |
トータル損益 Pips | 321.7 | 316.9 |
最大ドローダウン Pips | 84.8 | 94.2 |
期待値 Pips /1トレード | 4.29 | 3.11 |
勝率 % | 66.7% | 69.4% |
勝ちトレード 平均 Pips | 9.81 | 9.73 |
負けトレード 平均 Pips | 6.75 | 11.50 |
勝ちトレード 最大 Pips | 59.6 | 69.3 |
負けトレード 最大 Pips | -54.9 | -54.1 |
勝ちトレード 件数 | 50 | 68 |
負けトレード 件数 | 25 | 30 |
引き分け +-0Pips | 0 | 4 |
総利益 Pips | 490.5 | 661.9 |
総損失 Pips | 168.8 | 345.0 |
PF | 2.91 | 1.92 |
リスク&リターン比 | 3.79 | 3.36 |
※全て金額ベースではなくPipsベースで集計(取引手数料、スワップ損益は含まない)
このようにTitanFX Blade Cancerモードの方がOANDA プロ(デフォルト)よりも27回トレード数は多いが、トータル獲得値幅(Pips)では近い数値となっていた
TitanFX Blade口座の取引手数料(往復0.72Pips分)を考慮すると、78Pips程 OANDAプロコースの方が高収益だったということになるが、稼働モードが異なること、どちらもこの期間中EAは常時ONだったのかが不明であることから、完全に同じ条件でEAを走らせた場合にどの程度乖離があったのかは定かではない
それでもどちらかというと(取引手数料が発生しない分)OANDAプロの方がEA 一本勝ちとの相性は良さそうだが、とりあえず私はTitanFX Blade口座でしばらく様子を見てみることに決めた
OANDA プロコースではなく、TitanFX Blade口座を選んだ理由
- OANDAと比べて格段に資金効率が良い(レバレッジ 25倍:500倍=必要証拠金 1/20)
- 万が一の場合でも追証が発生するリスクがない(ゼロカット)
- 同条件でのEAを稼働させた場合の比較サンプル(データ)が欲しい
今回、EA 一本勝ちUSDJPYの運用ブローカー移行先をOANDA プロコースではなく、TitanFX Blade口座にすることにした主な理由が上記3点
必要証拠金4%(レバレッジ25倍)のOANDA プロコースだとEA 一本勝ちを0.1Lot単位で動かすには、必要証拠金 約5万弱+α(余裕分)で最低10万円程度の資金は必要となるが、TitanFXであれば必要証拠金が約2,500円であるため2万円程度でも若干の余裕を持たせて運用を開始できる
むしろ万が一の際にゼロカット制度による恩恵を受けるためにも、余剰資金は少ない方が好ましい(ドローダウン時は随時追加入金する必要アリ)
この高い資金効率性と、ゼロカットにより得られる安心感は海外ブローカーでしか得られない大きなメリットだと考えている
また、デフォルトのAquariusモードで稼働させた場合に、OANDA JAPANとの収益性の違い(乖離)はどの程度なのか確認してみたいという思いも強い
私が実験台となることで、数多く存在するEA 一本勝ちUSDJPY 運用者の方にとって少しは役立つ情報(データ)が得られるのではないか?と考えている
それに、本EAをTitanFXで走らせることで、IBサイト Taritaliからのキャッシュバック出金条件クリアまでの期間も短縮できるというメリットもあり、悪い選択肢ではなさそう
まぁ数ヶ月〜半年程度様子を見て、やはりOANDAプロの方がTitanFXよりも思った以上に収益性で相性が良さそうなら、OANDAへ移ることになると思うし、場合によっては再び外為ファイネストに戻る可能性も0ではないが、11月第2週目以降 EA 一本勝ちUSDJPYの運用口座はTitanFX Blade口座へ移行することにした。
長期にわたって好成績を残しているEA 一本勝ち USDJPYだが、今後もまだまだ好調状態を維持してくれることを期待したい