2015年1月から運用を開始したストラテジー選択型 コピートレードサービス「みんなのシストレ」
開始した理由は「バンドクロス」というストラテジーを選択することで、超人気の有料EA[BandCross3 EUR/USD]と同等のトレード結果が期待できるからというものだった。
そんなバンドクロスの収益は2015年2月後半に天井を付け、その後は長い期間衰退傾向が続いていたが、ようやく復活の兆しが見えつつあるようにも見える。
今回はこの「バンドクロス」について独自作成グラフ等を交えながら取り上げてみる
10月末以降のトレードで負けは1回のみ
↑は、みんなのシストレ バンドクロスの全取引履歴を表計算ソフトに取り込み、各トレードの損益を散布図で表したもの
10月中旬〜後半にかけて、9回のトレードで-762.9Pipsと大負けが連続して発生し、一気にトータル収益マイナス圏に沈んだものの、その後12/23時点までのトレードでは26回中、負け1回のみと、10月のドローダウン分の全戻しに迫る勢いだ
累積収益グラフ+テクニカル分析でも好調を示唆?
↑バンドクロスの累積収益(Pips)グラフ
みんなのシストレ×バンドクロスは、2014年6/24決済分から計308回のトレード結果(決済履歴)が確認できる
2015年初期(2月後半)までは絶好調で+1,800Pips弱まで上昇→7月中旬にはマイナス圏まで下落→10月初旬までにかけて約+700Pipsまで戻す→復活か?と思いきや10月後半にかけて再度マイナス圏へ転落→再びプラス圏へ復帰という流れ
上記チャートを見て、前回の高値(10月の天井約700Pips)を上抜けたら復調のサインと捉えるのもありだと思うが、もう少し踏み込んで私が普段、為替のチャート分析で重視している2つのテクニカル指標[移動平均線、 ボリンジャーバンド]を組み入れてみたのが↓チャートだ
中央の赤線が単純移動平均線、黄線がボリンジャーバンド+1σ、緑線がボリンジャーバンド-1σ
私は普段パラメータ[21]の移動平均線&ボリンジャーバンドをメインに確認しており、バンドクロスは基本2ポジション保有するストラテジーである為、2倍した数値[42]をパラメータとして採用している
移動平均線は上向きに変化しつつあり、累積収益結果もボリンジャーバンド+1σより上と、テクニカル分析結果としても好調を示唆している
ボリンジャーバンドの代わりに短期の移動平均線をもう1つ追加して、ゴールデンクロス・デッドクロスでストラテジーの停止&再開のタイミングを図るのも明確な判断要素となり、有効な戦略だと思う
それでも今は稼働再開を見送る理由
- 年末相場は流動性不足により乱高下するリスクが高い
- バンドクロスは高勝率&利小損大ストラテジー
↑から分かるように、バンドクロスのポジション比率(買い/売り)はほぼ1︰1で、勝率は7割以上と高い水準を維持しているもののペイオフレシオ(平均利益損失比)は0.335と低い利小損大のストラテジーである
ペイオフレシオがこの数値では勝率75%がほぼデッドラインであり、これを下回るとトータル収益では勝てないストラテジーということになる
こういった利小損大のストラテジーを扱う上で最も注意すべき点は【市場の流動性】だと私は考えている
利小損大=いわゆるコツコツドカン型であり、いかにそのドカン(損失)を回避できるかがキモとなるわけで、変動リスクの高い状況(雇用統計, ECB, FOMC発表前など)ではリスク回避処置として停止すべきだ
「ちょい裏技」バンドクロス(BandCross3)運用成績向上ポイント(別サイト)で書いているように、過去バンドクロスの大型損失の多くはこういった重要イベント時に発生していることを確認している
さいごに
クリスマス前〜年明けまでは市場参加者が通常より極端に少ないこともあり、流動性不足からスプレッド拡大が起こりやすく、万が一突発的な材料が出れば、全く想定外といえるような大相場になってしまうリスクもあるわけで、特にこういった損小利大ロジックの自動売買はリスクが高い。
通常の相場期間であれば、個人的に設けているテクニカルの判断結果に基づいて、すぐにでも稼働を再開するのだが年明けまでのこの期間は流動性リスクに警戒し、稼働再開は見送る予定だ
1月は1月で比較的相場が荒れやすい月でもあるわけだが、相場の様子を伺いつつ年明け以降も引き続きバンドクロスが好調を維持しているようなら「みんなのシストレ」の運用再開を検討したいと考えている