【cTraderブローカー比較】 TradeView, FxPro, Axiory, IC Marketsの取引条件を徹底比較!
海外ブローカー利用歴の長い方であれば、おそらくご存知と思われるオーストラリア系FXブローカー IC Markets が日本人向けのサービス提供を再開したことを最近 IBサイトTaritali 経由で知った
IC Markets はMT4,MT5だけでなくcTraderも扱っているブローカーの1つで、cTrader フォーラムや、cTrader に関する様々な英語サイトなどを見ていても、ブローカー名として挙がるのはほとんどがココで、海外ではcTrader = IC Markets みたいな印象を受ける
ちなみに『cTraderってなに??』という方向けに簡単に触れておくと
cTrader とは?
- 2011年にロンドンの「Spotware System」という会社が開発したECN口座専用の高性能トレードプラットフォーム
- ECN口座なので取引毎に手数料が発生するが、スプレッドが狭く注文処理が超高速&約定拒否や取引制限が発生しない
- MT4のように自動売買やバックテストを行うことも可能
そんな cTrader 口座も扱う希少なオーストラリア系ブローカー IC Markets と、他ブローカーで cTrader の取引条件(スペック)の違いを比較調査してみたので、今回はその比較結果について紹介
先に今回の結論として、IC Markets cTrader 口座の取引条件(スペック)は他と比べても非常に優秀ではあるが、現時点では日本顧客向けの入金オプションについては若干難ありという印象
cTrader を取り扱っているブローカー
まず、そもそも cTrader を取り扱っているブローカーはどこ?という点について
以前は ForexExchange が(一時期) cTrader を扱っていたものの、すでにサービス提供を終了してしまっており、残念ながら国内で cTrader を取り扱っているブローカーは現時点では存在しない(2023年5月)
海外ブローカーでも現在日本人が口座開設可能なところで cTrader を扱っているところはかなり限定されており
- TradeView
- FxPro
- Axiory
- IC Markets
現状私が知る限りでは👆の4ブローカーくらいで、最近 IC Markets が追加されたことで選択肢が3→4つに増えた
スプレッドの比較
以下は、日本時間23時頃に目視で確認した各ブローカー cTrader のスプレッド(目安)
ブローカー | EURUSD | GBPUSD | USDJPY | GBPJPY | AUDJPY |
---|---|---|---|---|---|
TradeView | 0.1 | 0.1 | 0.5 | 1.1 | 0.8 |
FxPro | 0.7 | 1.1 | 0.5 | 2.4 | 1.8 |
Axiory | 0.1 | 0.5 | 0.5 | 1.1 | 0.8 |
IC Markets | 0 | 0 | 0.1 | 1.1 | 0.5 |
このように、私が確認した限りでは IC Markets が最もスプレッドが狭く、FxProが最も大きかった
取引手数料の比較
cTrader = ECN口座ということで、スプレッドは狭いが新規・決済それぞれの注文時に取引手数料が発生する
取引手数料 USドル(片道)
ブローカー | / 100万ドル | / 1Lot |
---|---|---|
TradeView | 25 | |
FxPro | 35 | |
Axiory | 3 | |
IC Markets | 30 |
各ブローカーの cTrader 取引手数料(片道)は👆のようになっており、Axiory のみ取引数量 1Lot(10万通貨)あたり $3 で固定となっている
例1 GBPUSDのレート 1.25 時に1万通貨(0.1Lot)の新規or決済注文を行った場合の取引手数料(片道)
ブローカー | 手数料(USD) |
---|---|
TradeView | 0.3125 |
FxPro | 0.4375 |
Axiory | 0.3 |
IC Markets | 0.375 |
例2 AUDUSDのレート 0.67 時に1万通貨(0.1Lot)の新規or決済注文を行った場合の取引手数料(片道)
ブローカー | 手数料(USD) |
---|---|
TradeView | 0.1675 |
FxPro | 0.2345 |
Axiory | 0.3 |
IC Markets | 0.201 |
ポンドドルのように対ドルレートが1.2以上の通貨ペアをトレードする場合においては、Axioryが手数料最安となるが、現在のようなドル高の状況下では多く通貨ペアで TradeView の取引手数料が最も安い
リベートキャッシュバックの比較
リベート率No.1を約束している IBサイト Taritali に口座を紐付けた場合に得られるキャッシュバックが以下
ブローカー | TariTali CB / Lot |
---|---|
TradeView | 2.125 USD |
FxPro | スプレッドの34%+1.275USD |
Axiory | 0.9USD(Nano) |
IC Markets | 1USD (片道ごとに$0.5) |
FxProはスプレッドが大きい分、IBを利用した際に得られるリベートが他と比べて多い
関連記事: 海外FX キャッシュバックIBサイトとは?どこを選ぶべきか?
スワップの比較
cTrader はスキャルピングやデイトレードといった短期トレーダーに特に人気ということで、こういった超短期トレーダーにとってスワップは関係ないと思うので無視できるが、私のように数日〜(長い場合は1ヶ月以上)ポジションを保有することもあるような者にとってスワップ条件は決して無視できない
以下、2023/5/5(金)時点のスワップ条件
ロング(買い)ポジションのスワップポイント
ブローカー | EURUSD | GBPUSD | USDJPY | GBPJPY | AUDJPY |
---|---|---|---|---|---|
TradeView | -0.862 | -0.674 | 1.684 | 0.939 | 0.913 |
FxPro | -0.953 | -0.6142 | 1.437 | 1.2563 | 0.6229 |
Axiory | -0.914 | -0.788 | 1.775 | 1.525 | 0.913 |
IC Markets | -0.77 | -0.39 | 1.59 | 1.69 | 0.75 |
ショート(売り)ポジションのスワップポイント
ブローカー | EURUSD | GBPUSD | USDJPY | GBPJPY | AUDJPY |
---|---|---|---|---|---|
TradeView | 0.408 | -0.154 | -2.569 | -1.961 | -1.253 |
FxPro | 0.2959 | 0.0897 | -2.8009 | -2.5809 | -1.7995 |
Axiory | 0.451 | -0.015 | -2.389 | -2.447 | -1.253 |
IC Markets | 0.46 | 0.1 | -1.73 | -1.52 | -0.88 |
スワップスプレッド(売り&買い 同じ数量で両建てした場合のスワップポイント合計)
ブローカー | EURUSD | GBPUSD | USDJPY | GBPJPY | AUDJPY |
---|---|---|---|---|---|
TradeView | -0.454 | -0.828 | -0.885 | -1.022 | -0.34 |
FxPro | -0.6571 | -0.5245 | -1.3639 | -1.3246 | -1.1766 |
Axiory | -0.463 | -0.803 | -0.614 | -0.922 | -0.34 |
IC Markets | -0.31 | -0.29 | -0.14 | 0.17 | -0.13 |
スワップ条件はそれなりの頻度で変更される為、あくまで参考値であるが、確認した限りスワップ条件に関しても IC Markets が最も優秀であることが分かった
ちなみに、今回 IC Markets のスワップ条件を確認した時点では GBPJPY のみスワップスプレッドが何故かプラスになっていたが、基本両建てでスワップがプラスになるような事はない為、おそらく設定ミスか何かだと思われる
証拠金レバレッジ & 初回最低入金額の比較
ブローカー | 最大 証拠金レバレッジ | 初回最低入金額 |
---|---|---|
TradeView | 400倍(0.25%) | $1,000 or 10万円 |
FxPro | 1,000倍(0.1%) | $1,000 |
Axiory | 400倍(0.25%) | 2万円 |
IC Markets | 1,000倍(0.1%) | $200 |
※Axioryは2万円以下の入金だと手数料 1,000円が発生する
個人的に証拠金レバレッジは200倍もあれば十分で、400倍も1000倍も大差ないと考えているが、初回最低入金額に関しては約5倍の差とそれなりに大きめ
ただし、これは初回入金時に限った条件なので、$1,000 または10万円を入金して口座の有効化を済ませたら、2回目以降はより少額で入金も可能 & 最低限必要な金額だけを残して出金することも可能なので、それほど大きな違いには感じない
入金 & 出金 オプションの比較
ブローカー | bitwallet | クレカ | 国内銀行送金 | STICPAY |
---|---|---|---|---|
TradeView | ✅ | ✅ | ❌ | ✅ |
FxPro | ✅ | ✅ | ❌ | ❌ |
Axiory | ❌ | ✅ | ✅ | ✅ |
IC Markets | ❌ | ❌ | ✅ | ❌ |
入出金に関して
- bitwallet, クレカの両方に対応している TradeView, FxPro が優秀
- Axiory は bitwallet には非対応だが、クレカ & 国内銀行送金に対応しているので⭕️
- IC Markets は現時点(2023年5月)では bitwallet, クレカ のどちらも非対応🚫
IC Markets を口座開設するも利用開始は延期
現時点(2023年5月)では bitwallet, クレカによる入金にはどちらも非対応なのが残念ポイントではあるが、国内銀行送金による入出金には対応しているようなので、取引条件が非常に優秀な IC Markets cTrader口座を開設してみた
利用開始を延期することにした理由
特に問題なくcTrader口座の開設までは完了し、国内銀行送金で入金を試みたところでちょっとした問題が発生
👆のように指定された振り込み先が個人名義(しかもベ○ナムorチ○イナっぽい名義😅)
おそらく口座への入金は問題なく処理されるとは思うが、銀行側に怪しい取引とマークされて後々面倒なことになるかもしれない可能性も考慮し、今回は残念ながら IC Markets が bitwallet またはクレカでの入金に対応するまで入金は延期することにした(今後少なくともクレカ入金には対応してくれると思う)
まとめ
以上のように、cTraderを扱うブローカーの中でも IC Markets は特にスプレッド・スワップの面でかなり魅力的な取引条件を提示していることが分かったが、日本顧客向けの入出金オプションに関しては不十分で、サイト表記もまだ日本語にはほとんど対応していない為、今後の対応に期待!といったところ
個人的には IC Markets の日本顧客向け入出金オプションが充実するまでは、TradeViewのcTrader口座を引き続きメインで利用していく予定
できれば cTrader 対応のブローカーがもっと増えてほしい
ちなみに、cTraderで自動売買というとcbotと呼ばれるプログラムを用いるのが一般的だが、cTraderでは条件なしでFIX APIも利用可能な為、最強オンラインチャートツール TradingView のアラート(Webhook)機能を用いて自動売買も可能
関連記事: TradingViewのアラート(Webhook)機能を用いて自動売買を行う際のAPI選択候補
また、Duplikium(ディプリキュウム)などのオンラインサービス、ツールを利用することで、MT4やMT5などとの口座間でコピートレードを行うことも可能となっている
関連記事: MT4から別のMT4口座, cTrader口座へコピートレード可能なオススメ無料ツール
チャートツールとしてはさすがに TradingView には勝てないが、トレードプラットフォームとしての使い勝手の良さは最高クラスだと思うので、まだ使ったことの無い方はぜひ一度デモ口座で遊んでみて欲しい