当記事では相場の先行き予測において、個人的に結構重要視している非時系列の特殊チャート ポイントアンドフィギュア(P&F)の作成方法 & それを用いた相場予測の手順ついて紹介します
ポイントアンドフィギュア(P&F)チャートとは?
FX(為替)や株など金融商品のチャート分析といえば、時系列チャートのローソク足 を見るというのが最もメジャーで、私自身も普段見るのはローソク足チャートがメイン
ローソク足などの時系列チャートでは横軸が時間になっているが、ポイントアンドフィギュア(P&F)には基本的に時間の概念がなく、一定の値幅以上の上昇 or 下降の値動きがあった場合にのみ更新されるのがP&Fチャート
ポイントアンドフィギュア(P&F) の特徴
- 非時系列な特殊チャート(時間という概念が基本的にない)
- 価格は終値基準
- 一定の値幅以上の上昇 or 下降の値動きがなかった場合、チャートはそのまま(更新されない)
- 上昇の列は ❌ , 下降の列は ⭕️ で生成される
- 1つの列に⭕️ と ❌ の記号が混在することはない
- 反対方向に記号3個分の値幅がに動いたときにのみ、新たな列が追加される
- 1列は必ず⭕️ or ❌ の記号3つ以上で形成される
同期間のローソク足とポイントアンドフィギュア(P&F)チャートの比較
以下は stockcharts.com で生成した、2021年3月中頃〜年末の期間におけるドル円 日足ベースのローソク足とポイントアンドフィギュア(P&F)チャート(1枠 10銭)
上2つのチャートを見比べると分かるように、ポイントアンドフィギュア(P&F)ではチャート横軸の列数がローソク足に比べて少なくなる
ポイントアンドフィギュア(P&F)チャートの書き方
ポイントアンドフィギュア(P&F) 作図ルール
- 1枠の値幅を決める(一般的には10pipsが基本)
- 価格は終値を基準とする
- 上昇の列は ❌ , 下降の列は ⭕️ で記入し、それぞれの記号は同じ列に混在しない(必ず⭕️ と ❌ の列は交互になる)
- 1列は必ず⭕️ or ❌ の記号3つ以上で形成(価格が反対方向に3枠分以上動いた場合に右方向へ新規に列を追加する)
- 同一方向に価格が動いた場合は、1枠分の変動でも⭕️ or ❌ の記号を記入していく
ポイントアンドフィギュア(P&F)チャートの基本的な書き方(ルール)は上記のようになる
私も相場を始めた当初、2年くらいは毎朝日足ベースのポイントアンドフィギュアを方眼紙に手書きで書いていたが、現在は気になった時に stockcharts.com で表示してエントリーや利食いポイントの参考にしている
参考記事: stockcharts.comでP&Fチャート(ポイントアンドフィギュア)表示させる手順
ポイントアンドフィギュア(P&F)チャートを用いた相場の予測手順
P&Fチャートによる相場予想は特段目新しい物ではなく、それなりにメジャーな手法のようでネットで検索すれば情報はすぐに見つかる
エントリーシグナル
個人的にエントリーシグナルとして参考にしているのは主に⬆️左3列の型
目標時(どこまで相場が動く可能性があるか?)の目安 算出方法
水平計算で、目標時(どこまで相場が動く可能性があるか?)の目安を求める計算式
予測変動値幅 = エントリーシグナルが発生するまでに要した(持ち合い期間)の列数 ✕ 1枠の値幅(10pipsが基本形) ✕ 3(枠転換)
私個人的にはエントリーシグナル発生地点の値に、上記の計算式で求めた予測変動値幅を上昇シグナルの場合はプラス、下降シグナルの場合はマイナスした値を目標値の目安としている
例えば1枠 10pips のP&Fチャートで、前日の割値が120.05円 それまでのレンジ上限が119.8円の枠, シグナル発生までの直近の持ち合い列数が5列だった場合
- エントリーシグナル発生地点の値 = 119.9円
- 予測変動値幅 = 150pips(= 15枠分)
よって、このケースでは 121.4円が目標値の目安といった具合。
しかし、エントリーシグナル発生地点の値ではなく、最安値 or 最高値に予測変動値幅をプラス or マイナスした値を目標値の目安とする方がより一般的かも?
ちなみに個人的には、目標値に到達したからといって強制利食いすることは基本的にしていない
ポイントアンドフィギュア(P&F)を参考にトレードする上での注意点
注意点
- そこそこ的中率は高い部類に入ると思うが、ダマシの連続になってしまうこともあるので過信は禁物❌
- あくまで終値ベースなので、P&Fチャートだけではストップロスをどこに設定するか?の判断が難しい
特にストップロスをどこに置くか?については、ポイントアンドフィギュア(P&F)チャートだけ見て決めるのではなく、最高値,最安値が確認できるローソク足チャートも見て判断すべきだと思う
さいごに
当然ながら、今回紹介したポイントアンドフィギュアの売買シグナルに従って取引したからといって トータルで絶対勝てるという保証は一切ない
個人的には今回紹介したポイントアンドフィギュア(P&F)チャートは。先行き相場の分析に欠かせない判断材料の1つであることは確かで、特に負けを小さく抑えるという意味でこれまでかなり役立っていると思う
しかし、あくまでもトレードを行う上での判断材料の1つとして、(過信することなく)他テクニカル分析と合わせて使用することを推奨したい。